必要なのはふたつだけ
トイレトレーニングと噛みつき抑制のふたつだけだ。
トイレトレーニングは家に迎え入れてから一番最初に行うトレーニングだ。サークルトレーニングを行うことで生後40日の子犬が1〜2週間ほどで完璧に覚えられる。早い子になると2,3日だ。決して難しいことはない。要は環境だ。
噛みつき抑制も難しくはないが、真剣に取り組んでほしい。アマガミもけっしてさせてはいけない。万が一犬が人を噛んだ場合は最悪殺処分を考えないといけない場合があるからだ。
おやつを与えるときに歯がちょっとでも当たると大げさに「いたい!」といっておやつを取り上げてほしい。そーっと食べるようになっても、あえて歯に手が当たるように意地悪して歯があたった場合はあげない。手から口を避けようとするようになったら合格だ。
このふたつを覚えることができたら、いろんなところへ連れて行ってあげることができる。
犬は人間の世界で生きているのだ。だから、ルールを覚えなくてはいけない。
逆に言うと、ルールができると人間社会の中の犬の世界は広がっていく。
遊んであげよう
トレーニングというと難しく、もしくは厳しく聞こえるかもしれない。犬にとっては「トレーニング」=「遊び」のことだ。犬の習性にそった遊びをすることで自然と必要なことを教えることができる。
例えば、レトリーブやディスクドックを教えたいのなら、おもちゃを使った引っ張りっこから初めるといいし、アジリティを教えたいのならフードを使って、オスワリ、フセ、マテでゲームをするといい。
全力で犬と遊ぶだけだ。
相性のいいトレーナー
犬と相性のいいトレーナーではなく、自分と相性のいいトレーナーを見つけよう。大きく分けると家庭犬トレーナーと警察犬訓練士だ。どちらも得意分野が違う。こだわるのはそこではない。トレーニング方法の引き出しの多い先生と出会えると幸せだ。トレーニング教室を数箇所訪問し、先生にも数名あってから決めたほうがよい。犬との相性ではなく飼い主との相性の良い先生を探すことだ。なぜなら、トレーニングを受けるのは犬ではなく自分だからだ。
犬に教えるのは飼い主本人だ。
犬にとってのトレーニングは遊びなのだから。